【2025年警鐘】迷惑動画で一発バズっても稼げない?シャドウバンのリスクと収益の現実

一発バズの裏に潜む「シャドウバン」と炎上リスク

近年、TikTokやYouTube Shortsなどのショート動画市場が急成長を遂げるなか、「一発バズる」ことに賭けた投稿者が急増しています。
特に2025年に入り、SNSのアルゴリズムが“バズの質”を重視する傾向が強まり、「再生回数=成功」ではない時代に突入しています。
その象徴的な事例として注目されたのが、海外インフルエンサー「Sigma Boy」氏の日本での迷惑行為。
山手線の車内で大音量スピーカーを流し、ホームや渋谷の交差点でバク宙パフォーマンスを行う姿が投稿され、日本国内外で批判が殺到しました。
表面的には「5000万回再生」といった圧倒的なバズを獲得したかのように見えますが、実態はどうでしょうか?

SNSのアルゴリズムは“迷惑行為”を見逃さない
2025年現在、TikTokやYouTube Shortsのアルゴリズムは、単なる再生回数ではなく「ユーザー体験の質」と「コミュニティガイドラインの遵守」を極めて重視するようになっています。
▼“シャドウバン”という無言の制裁

たとえ数千万回の再生を獲得しても、「迷惑行為」や「規約違反の可能性があるコンテンツ」を投稿してしまうと、プラットフォームは露骨にペナルティを与えてきます。
その代表例が「シャドウバン(Shadowban)」です。
【用語解説】シャドウバンとは?
投稿者に通知することなく、投稿のリーチや表示頻度を極端に減らすペナルティ。検索にも表示されにくくなり、新規フォロワーの獲得が困難になります。
再生数だけでは「評価」されない時代へ
多くのクリエイターが勘違いしているのが、「バズればOK」という考え方です。
しかし、現在のSNSは**「エンゲージメントの質」や「ブランドセーフティ」**も重視しています。
つまり、視聴者が離脱せず、好意的な反応(いいね・保存・シェア)を示し、さらに広告主にとってネガティブでないコンテンツであることが前提です。
実際、今回の海外インフルエンサーSigma Boyの動画は、一見5000万再生という成功に見えますが、
- コメント欄は批判の嵐
- フォロワーは増えても企業案件はゼロ
- アカウントの「将来性」が危ぶまれる状態になっています。
▼海外プラットフォームでも規制は強化
Meta(Instagram・Facebook)、TikTok、YouTubeなど大手プラットフォーム各社は、2023〜2025年にかけて規約違反に対するAI自動検出システムを強化しており、
- 公共の場での迷惑行為
- 法令違反の可能性があるパフォーマンス
- 第三者のプライバシー侵害
といった要素を含む動画は、露出を制限され、最悪アカウント停止の措置が取られることもあります。
5000万再生されたら、実際いくら稼げるのか?
今回話題となった「迷惑系」縦型ショート動画の再生数が 5,000万回 に達したとしても、そこから得られる収益は意外とシビアです。ここでは、TikTokやYouTube Shortsなどプラットフォーム別に収益の現実を具体的に見ていきます。
▼YouTube Shorts の収益シミュレーション
2023年以降、YouTube Shortsでも広告収益化がスタートしましたが、その仕組みは通常のYouTube動画と異なります。
【YouTube Shortsの収益概要】
- 収益は「広告収入プール」から配分される
- ショート動画は1000再生あたり0.2〜0.5円程度
- 実際の金額は地域・ジャンル・視聴者属性で変動
▼5,000万再生の場合の想定収益(YouTube Shorts)
単価(1000回あたり) | 収益額(概算) |
---|---|
0.2円 | 約10万円 |
0.5円 | 約25万円 |
最大でも30万円未満にとどまるケースが多い
しかも“迷惑系”の場合、広告主に敬遠され、単価がさらに下がるリスクあり。
▼TikTokでの収益化のリアル

TikTokの場合、再生数自体ではほとんど収益になりません。
公式のクリエイターファンドが用意されていますが、こちらも低単価で知られています。
【TikTokクリエイターファンド】
- 単価は0.02〜0.05円/1000回再生
- 5,000万再生でも最大で250万円程度
TikTokで大きく稼げるのは以下のケースに限られます。
- ライブ配信でギフティングをもらう
- バズをきっかけに企業案件を受ける
- 商品・サービスへの誘導リンク(アフィリエイト)を貼る
しかし、“迷惑動画”は企業案件の対象外となりやすく、ブランド価値も毀損するため、稼げる導線が断たれる可能性が非常に高いです。
迷惑・違反系動画は「やらない」が正解
TikTokやYouTubeショートなどのプラットフォームで再生数を狙うあまり、迷惑行為やモラル違反をネタにする動画が目立っています。
しかし、これらの行為には明確なリスクが存在します。
▼1. シャドウバン・アカウント停止のリスク
- プラットフォームのガイドライン違反として判定される可能性大
- 表向きには警告もなく、**突然表示されなくなる(シャドウバン)**ケースも
- 悪質と判断されればアカウント停止や凍結の可能性もあります
▼2. バズっても「一発屋」で終わる
- 一時的な注目は得られても、継続的なフォロワーは定着しにくい
- 炎上のイメージがつくと、企業案件やコラボが遠のく
- ファンよりもアンチが増える土壌を作ってしまいます
▼3. 法的リスク・通報の対象になる場合も
- 公共交通機関・駅・道路などでのパフォーマンスは、軽犯罪法違反・業務妨害の可能性
- 通報やSNS上での炎上が実名報道に繋がるケースもあります
▼結論:「注目されること」と「信頼されること」は違う
一時の再生回数よりも、長期的に信頼を得て活動を続けられるかが大切です。
迷惑行為によるバズは、その場では目立てるかもしれませんが、将来の可能性を自分で閉ざすことにもなりかねません。
炎上狙いではなく、「ちゃんとした動画」で評価される道を選びましょう。